開発秘話

現場に、魔法を。

——1級技能士が、深夜の独学で「裏方のパス」を出し続ける理由

「現場の1秒」を、奪いたくない。

暗い天井裏、狭い足場。
図面を広げる余裕すらない過酷な現場で、震える指先で電卓を叩く。

45°エルボ返しの計算、フレ管の寸法出し……。
「これが一瞬で終われば、もっと楽になるのに」

現場の第一線で、いかに「確認作業」が職人さんの貴重な時間を奪っているか。
私はそれを、1級技能士として肌で感じてきました。

「現場で、ささっと魔法のように使える道具を作りたい」

その純粋な動機が、このプロジェクトの始まりでした。

凡人の執念が選んだ、シンプル。

私は天才エンジニアではありません。
しかし、現場の酸いも甘いも知る「実務のプロ」としての自負があります。

高額な維持費や複雑な登録が必要な「スマホアプリ」ではなく、あえて「フロントエンド完結型のWebアプリ」という形を選んだのは、徹底した現場ファーストの追求ゆえです。

  • 軽くてシンプル
  • 通信が最小限で現場環境でも動く
  • パソコンやスマホ、androidやiPhoneというデバイスを選ばない
  • 機密情報を扱わず、利用者の安全を優先できる
  • 完全無料で維持できる
  • 導入ハードルをゼロにし、誰もが魔法を手に取れるように

余計な装飾を削ぎ落とした「1画面完結」のUIは、現場の1秒を削り出すための、エンジニアとしての矜持です。

ありがとうは、燃料だ。

実は、このプロジェクトには前身となるテストアプリがありました。

検索にも出さず、口コミとLINE共有だけで広まったそのアプリは、1年間アクティブユーザー2,000名総表示回数1万回を超えました。

名もなき2,000人の職人さんたちから届いた、見えない「ありがとう」。
私の組んだロジックが、本物の現場で通用したという証明でもあったのです。

それが、新プロジェクト『sasatto.app』を突き動かす最大の原動力となりました。

デジタルにも、魂は注げる。

誰も傷つかない、魔法の循環。

私は子供がいません。
だからこそ、この世に自分が生きた証を、業界への恩返しとして残したい。

お金を稼ぐことも大切ですが、それ以上に「誰にも迷惑をかけず、関わる全員が少しずつ幸せになる循環」を作りたいのです。

開発者が、好きな開発で現場を支える。
利用者が、無料で時短の恩恵を受ける。
顧客が、余裕の生まれた職人の質の高い仕事を受け取る。
広告主が、本物を求める職人と繋がる。
そして、運営に還元された利益が、さらなる新しい魔法の開発費になる。

点と点が、繋がり始めた。

かつて挑戦し、なかなか芽が出なかったブログ、動画、グッズ販売、AI生成……。
それらすべての経験が、今、本業である建設業と一本の線で繋がりました。

私はスーパーヒーローではありません。
けれど、現場で戦うあなたを一番近くで支える「最高の裏方」でありたい。

今日も自宅事務所の片隅で、オレンジジュースを片手に、明日の現場を笑顔にするためのコードを叩きます。
この言葉をいうために…。

「…明日の現場に、乾杯。」